前回、速報で嶺君誕生の案内をしたので、順序が戻るが10月13日
出産間近のお母さんが教会のミサに。かれこれ1年ぶり位じゃないか?
困ったときの神頼み、とは正にこの事である。
茉莉ちゃんはこの信者さん達で組織される子供教室にこれから参加する事に
なるので、まんざら関係ない訳でもない。
あちこちの教室に通う茉莉ぽん。多忙な毎日を過ごしているのであった。
嶺君、痒いのか自分の顔をかきむしるので、ドラえもん状態。
ちゃんと赤ちゃん用のこういう手袋有るんだね。
前日の猿顔より若干人間らしくなってきた。
手足が細い、大丈夫か?泣き声は茉莉のそれに比べるとか細く、可愛いもんだ。
右の蝶ネクタイが晴子掛かり付けのDr.William So。
因みに香港芸能界に同じ名前の歌手が居て、父さんはCD迄持っている。
(「最後の雨」のカヴァー曲を広東語で歌ってたりする。)
Dr,はMatilda病院の敷地内に有るアパートに住んでおり、普段は
Centralに在る自分のOfficeに勤務。DeliveryをMatildaで行う、という仕組みなのだ。
今日は、自分のOfficeを終えた後、問題無いか確認に寄ってくれたのである。
病院から見える景色は、香港島のAberdeen(香港仔)側。(つまりCentral, Causeway Bayの反対側で、Stanley側)
山頂に程近い場所に在る為、眺めは最高!の筈。
生憎入院中は雨続きだったので、存分に堪能は出来なかったみたい。
10月23日退院。3泊4日の滞在有難う御座いました。
病院の廊下でパシャリ。病院の雰囲気がお分かりいただけるであろうか?
産婦人科というのは言わば健康な人の入る幸せな病棟という事で、
普通の病院に在りがちな辛気臭い雰囲気が無い。寧ろゴージャス!
高いはずだよ。
風景その2。
リゾート・ホテルですか?違います、病院の待合室です。
どう思います?
あたいの事も忘れんといて!
いきなり強い口調の関西弁が出て来るのも仕方無い。
茉莉ぽんは未だ1歳半。まだまだ皆の愛情が欲しいの。
大丈夫、トリは君の愛らしいハロウィーン・コスチュームだ。
週に一回通っているUnion Churchのハロウィーン・パーティーで。
横にしゃがんでいるどう見ても幼児には見えない大きな人は我が家が
お世話になっているHelperのEnnaさん。香港第二の母として茉莉を目の中に入れても
痛くないほど可愛がってくれてるのだ。
他の欧米系娘達が結構凝った衣装をしているのに比べ、カボチャの茉莉ポンは何やら
滑稽で有る。石村家の芸風が早くも反映されて居るかのようで怖い。
まぁ、可愛ければ良しとしよう。
さて、ご存知の通りハロウィーンの本番は10月31日。
皆さん容易に想像出来る様に、四国にはハロウィーンの習慣が無かったので、
今年は茉莉ポンをだしにお父さんも生まれて初めてのキャラメル集めに行こうと
ワクワクしているのだ。取り敢えずの襲撃目標は、ご近所さんの矢ケ崎家だ。行くぜ!
*余談であるが、四国にハロウィーンの習慣は無くとも、弘法大師空海の頃から
何百年も続くお遍路さんの「兄ちゃん、水おくれやす。」「食べもの食べさせたって。」という
突然の来客は有ったのだ。四国八十八箇所の霊場(お寺)をお遍路さんは回るのだが、
八十八箇所全部回り終えると金のお札が貰えるらしい。
会社を定年退職した年配の方々が新たな目標に設定して、回るのだが、普通はバスとか、
車で回るわけです。それでも1日2箇所回るというのは味気ないし、距離的にも結構時間を
要する訳で3ヶ月近く掛かるわけですね。お金も掛かりますわね。
でも、本ちゃんのお遍路さんは違います。昔ながらに全部歩いて周るんです。
これは凄いですよ。霊場というだけ有って、山奥の辺鄙な(本当に辺鄙な)場所をテクテク、テクテク
歩いて回るんです。これは今時の若いもんには出来ません。僕もしようと思いませんが。
小学生の頃、そんな見知らぬお遍路さんに食べものをあげたりする両親の行動が、僕には
理解出来なかった。心狭い少年だったのである。
そんな少年Mも今は34歳になり、子供をダシにお菓子を貰いに近所を回る。
少年時代の疑問や何処へ?
10月20日 弟登場!
その日は朝から騒がしかった。
晴子は朝5時に目を覚まし、茉莉は7時過ぎくらいに泣いていた。
義母さんが何時ごろから起きてらしたのか知らないが、一番遅く
起きたのはお父さんという事に間違いは無かった。
それでも8時である。普段ならもう少しゆっくりさせてくれ、と言いたいところだが
今朝の晴子は違った。
今日の陣痛は本当っぽい。入院しないといけないからお願いね。
〈実は3日前より微弱陣痛は始まっており、3日前の晩は「微弱陣痛7分おき、
至急帰宅され度し。」という連絡の元、慌ててtaxiで帰宅したが、陣痛消滅、
翌日も微弱陣痛10分おき、という発表がなされたものの、結局何も起こらず、
ぶんぶん丸池山の様な空振り三振状態だったのである。)
朝の買い物に義母さんと出かけて帰ってきたら、今日の陣痛はちょいと違う。
Drに予め相談して、映画「慕情」の舞台となったMatilda Int'l Hospitalへ
向かったのであった。
入院の手続きを終え、Nurseが診察してくれる。
「今日中に生まれるわね。」
事も無げに、本日出産が宣告されたのであった。
今や陣痛は3分おき。お腹に貼り付けたdataを取る聴診器の様なものが
デジタル表示機に数字を示し、グラフに折れ線を書き込む。
数値が20を越えると晴子が苦しむ。
ははぁ、今痛みが治まっているな、今、痛くなって来ているな、手に取るように判る。
上は陣痛に苦しむ晴子。
このちょいとお洒落な部屋が何とdelivery room。
因みに晴子の視線の先にはTVがイギリス・プレミアリーグの試合を放送している。
診察台も日本のぱか〜んと股を開くあの形ではなく、病院用ベッド。
病院変われば、えらい変わるもんだ。
さて、苦悶の描写はさて置いといて、いきなり長男が生まれた後に
場面は変わる。お父さんも見てるだけで疲れたので、今晩は早く寝たいのだ。
(詳細描写は別途行うかも知れぬ。)
茉莉の時と同じく髪の毛はふさふさ。
体重は茉莉よりちょいと軽く3,230g。50センチ。
いつも10キロ超の茉莉を抱いていたので、あっけ無い程、兎に角軽い。
顔は・・・・猿みたい。
顔を覗き込む茉莉。
自分の弟だという事を判るのだろうか?
他方、麻酔注射の余波で気分悪くなったお母さんに
「チャ!どうじょ!」と自らの飲みかけのお茶(熊さん水筒入り)を
差し出す。嗚呼、心優しいんだね。その調子で弟君〈名前は未だ無い)の
面倒も見ておくれよ。
ホンギャ〜!ありったけの力で叫ぶ弟、名前は未だ無い君。
水泳帽みたいなのを被らせられて、何故か水戸黄門のお爺さんを
思い出させる。だって皺だらけだもん。
元気そうで良かった良かった。
早くも一番絞りのミルクを美味しそうに飲んでました。
お父さんが独身の頃からお世話になっていた堀場家とその友人の面々ら、とStanleyで。
堀場家は商事を皮切りに数々の転職を経て、現在Venture Capitalに勤務中。
これから生活の拠点を東京に移す事になったのだ。
どうでも良い事だが、筆者が独身の頃、幾人かの若い女性を紹介された経緯有り。
当時、独身の香港駐在員と言えば、釣堀で針を垂れる位食いつきの良い餌として
重宝される存在で、私の身体はあの人に良い様に滅茶苦茶に・・・・・・と言うのはさて置き
結婚式を2月後に控えて、「10月に結婚しますわ。」と話したら「嘘!」と信じてくれなかったのは、
本気で筆者に嫁さん紹介してくれようとしてたのかな?
「これだけ期待させておいて、どんな女性連れてくるか楽しみよね。」と意地悪なプレッシャーを
掛けてくれてた堀場夫人も今や晴子と好朋友。晴子と初めて会った時の印象は・・・・
ここでは控えておく。
いやいや5年間、お世話になりました。元気でね。
スタンレーのスペイン料理屋「エルシド」の中で。
ちょいとお洒落なレストランは子供ジャックだ。
そこらでオムツを替えるわ、子供は泣き叫ぶわ。
折角のギター生演奏も、ぶち壊しだ。隣り合わせたカップルが何故か直ぐ席を立つ。
日本では耐えられないようなこの状況も、旅の恥はかき捨てとばかり、平気の平左という
顔を身につけた晴子、お前は既に立派なオバタリアンの仲間入りだ。おめでとう。
父ちゃんは未だちょいと恥ずかしさが先にたっちゃうよ。
↑お姫様宜しくおみ足を片方上げるそのポーズ。
格好は良いけどお行儀としては×。茉莉、直ぐ下ろせ。
スパルタ教育には若干嫌悪感を感じる父さんも躾には一寸煩いのであった。
お父さんの同期、田公さんが取引先の人、安藤さんとと出張に来ましたが、
日曜の晩という事でPrivate baseで晩御飯を食べに行きました。
茉莉ちゃんの愛らしさに、安藤さんの目も細くなります。
これで明日からの中国客先周りもばっちり!〈何がばっちりか分からんが)
晴子はちんちくりんに切り揃えられた茉莉の前髪を
「いや、これは私が切ったんじゃなくって、うちのアマさんが勝手に
”日本のこけしみたいで可愛いでしょ”って切っちゃったんですよお。」
と盛んに言い訳してた。うん、たしかにコケシみたい・・・。
そう、実は私もうすぐお姉さんになるの。
お父さんとお母さんは、産まれて来る弟の名前を二人で考えてるんだけど
私の考えは聞いてくれないの。そりゃ、私は未だに
「どうじょ!」「まんま」「ぱぁあ」「かぁ!」位しか喋れないわよ。
でも、仲間外れにされてるみたいで一寸心外。
いいんだ、来週には苑ちゃんが日本から来る予定だから、彼女と遊ぼうっと。
お父さんの同期、島津さん〈福助みたいな顔をした人)の家族が香港に来たので、
古株の晴子ママとしては今のうちに自分の派閥に組み入れるべく、ちょいと面倒見を発揮。
一緒にスタンレーに行きました。
島津さんには丁度息子さんが産まれたばかりなので我が家の長男と同じ学年になるはずなのだ。
家も同じMid Levels。来年3月にやって来たら色々お付き合いが深まりそう。
因みにお父さんは来る10月13日で香港着任丸5年。
未だに帰国の話は丸きり無い。